なんのこと?
そうしらばっくれることも、由美子には通用しそうになかった。
あたしはただ口を閉ざして、黙っていた。
『…優梨。それは肯定ってことで受け取るよ?』
鋭く冷たく…由美子の声は響いた。
掛け布団をぎゅっと握って、あたしはずっと俯いていた。
条件を破ってしまったらどうなるのか…?
それをずっと考えていた。
『……優梨、人の恋に口だしなんてあたしの主義に反するし、したくない。それでも言わせてもらうわ……』
“もうやめな。梶貴鷹巳と付き合うのは”
その意味があたしにはよく分からなくて、ただぼーっと天井を眺めていた。
『あいつはいい噂ないし、たくさんいろんな奴から狙われてる。優梨が危ないわよ』