唯一愛した君へ




ドンッ!


がむしゃらに走っていたあたしは誰かの肩にぶつかった。


『…ごめんなさ…っ!』


ここらへんをうろついている奴は危ない人が多い。とりあえずすぐに謝らなきゃ…と思って謝ったが、顔を上げると見知った顔が映った。


『…あら? 優梨……久しぶりね!』


『由美子…っ!』

そういえばさっきのメンツにいなかった。
仲間の中で1番落ち着いていて大人っぽかった彼女。今も相変わらずだ。


『そんなに慌ててどうしたの?この先は行かない方がいいわよ、危ないから』


その口調は由美子はきっと“何か”を知っていて、あたしの知りたいことも知っているかもしれない。


『ねぇ!由美子っ…!なんでもいいのっ!!今そこで何が起きてるのか教えて…っ!!』


あたしは必死に由美子の両腕にしがみついた。