唯一愛した君へ




『…ほらっ、行ってきな美桜!』


まだ決心が固まりきらないのか、『う、うん…』と力無く頷く。
すごく緊張してるんだろうなあ…。

ロボットみたいに両手が一緒出ちゃってる美桜が可笑しくて、くすくす笑った。


うまく…いくといいね。



バンッ!!

数人の男達のドアを開いた大きな音に、一瞬この中全体が静まり返った。


当の本人達はそんなことに気付く様子もなく、愚痴っていた。


『ありゃやべーよっ!』

『あぁ…巻き込まれたら絶対死んでたな…』

『噂には聞いてたけど、黒鷹はヤバすぎるぜ…』

『あぁ…特にっ……―――…』



あたしは考える間もなく、クラブを飛び出した――。