バッチリマスカラに、ガッツリアイライナー。 確かに…他人から見れば、ケバイに近いかもしれないけど。 そうすることで、自分に自信を身につけるんだ。 誰だって幸せを願うじゃないか。 あたしたちだってそうだ。 幸せになりたいんだ。 少しでも、輝く為に……。 たった一人の瞳に、 ちゃんと留まる為に……。 今回の奴らはしつこい。 断っても、引く様子がない。 表情とか空気で察しろよ。 「ねえねえ、名前なんて言うのー?」 肩に手を乗せてくる。 馴れ馴れしい、ムカつく笑い。 パッと手を払った。