――――…だけど、やっぱり。 一度だけ、 たった一度でいいから…、 伝えたかった…。 ひとこと………… “愛してる”って。 今更、思ってももう遅いけれど。 ……きっと、こんな灰色の鉄格子の中からじゃ。 お前に届くどころか、 側にすら、聞こえないだろう………。 ―――――…それで、良かった。