そんなことは、絶対にしたくない。 今までだってずっと、黒鷹の総長をやっている俺のせいで、狙われないように護ってきたんだ。 あいつは、なにも知らなかったから…。俺の、正体を。 『…ねえ、あなたは何してるの?』 “俺の正体を知らずに”話しかけてくる女は初めてだったから、可笑しかった。 今思い出しても、笑える。