『……俺が連れてけんのはここまで。あとは自分で行ってこい』
シンの声が、切なくて涙が止まらなかった。
これは、さよならだと。
あたしにだって分かった。
もうシンのバイクの後ろにも乗れない。
いつもの安心する笑顔ももう見れない。
優しさも愛も全部終わっちゃうんだ。
きっともう会えない。
これが最後なんだと、あたしの悩みそがささやいてくる。
『…泣くな、優梨。
これから本当に、幸せになるんやから』
胸が痛かった。
この涙を拭ってくれる手がなくなるのかと思ったら…
………寂しかった。
だけど、頭の中に回ってるのはあの人のこと。
――――――…鷹巳。