唯一愛した君へ





『へー?』

なにかを楽しみにするような目で、あたしを見つめた。



「だからっ…助けてもらったあと、聞いてもいい…?」




フッと、眉を歪めて笑うあの最初にみた顔。


ああ…見たかった。


その表情が様になっていて、すごく好きだ。






『別にいいけど?』


人間って、手に入らないとわかってるものほど、逆に欲しいと思ってしまうらしい。



ああ…やっと、聞けるんだ。



『……助けて…!』


形のいい口が少しだけ釣り上がった気がした。




『了ー解っ』


そういってタバコを靴で踏み消した。



最初の時とは反対な状況。
前はあたしから近づいていったのに。

今はあなたから、近づいて来ている。