唯一愛した君へ





いーや!とその腕を振り払い、



『…今更行ってもしょうがないよ……』


と小声で呟いた。




パッ!


……………と、



顔を埋めていたクッションが奪い取られた。



あぁ!と声を出すと、




『そんなことはないやろ?』



ちょっと厳しく、でも優しく、あたしに語りかけるように言う。




シンはあたしから奪ったクッションを抱え、


返してよぉ!と言っても、

嫌やー、と言われた。



しょげるあたし。
そんなあたしの顔を眺めながらシンは、



『友達も待ってると思うで?』



前に、美桜や由美子のことをシンに話した。

それに、由美子が鷹巳とのことを知っていることも言った気がする。



それでもまだ、ふて腐れるあたし……


決断するにはまだ、何か足りなくて自信がない……。