「…」 何も言わないで、怯えるような眼つきで柚をじっと見ている父。 なぜか…何も出来ない私 一人勝ち誇ったような笑みを浮かべる 柚… 「じゃあね?」 柚は自分の鞄を持ち、小走りで去っていった 「…鈴実…」 お父さんはまだ、放心状態だった。 『…何?』 「…あの傷は… あの子は、鈴実じゃない…けど… …鈴華?」