「…鈴実は風邪で…」 「あれ? 鈴実?」 柚は 階段近くで こっそり玄関での二人の会話を盗み聞きしていた私を指さした 『柚っ…』 …なんだろう。 敵だったのに…それなのに… 誰か…誰でもいいから私を助けてくれる… そんな気がした 「鈴実! ちょっと来なさい! お友達は鈴実の部屋で待ってて下さい…」 …お父さんの眼がまたおかしい。 この眼は…