私が帰り支度をしていると、教室が急にざわめいた。


なんだろうと鞄のチャックを閉めて振り返ると、おそらく一年生ではないであろう、堂々とした人たちが2人立っていた。


その人たちは、何故か私の方へと歩いてきた。


「ねえ、君。」


あきらかに遊んでいそうな金髪の男の人が私に声をかけた。


「何か私に用ですか？」


「そー。俺らと一緒に、ちょっと来て？
」


「何故？」


何故初対面の人にいきなりそんなことを言われなければならないのだろうか。


すると金髪の人は、隣にいた紺色の髪のこれまた宗介と同じくらい背の高い男の人に合図をした。


次の瞬間。


「へ？」


一瞬何が起こったのかわからず、思考がついていかなくなる。


私は紺色の髪の人に担がれていた。


そのままどこかへと運ばれていく私。


後ろから金髪の人が私の鞄を持ってついてくる。


「離してください！」


「ごめんね？それは駄目なんだ〜。」


私は紺色の髪の人に言っているのに、何故か金髪の人がこたえる。


私はどう抜け出すかを考えた。