‘え、え、ちょっと南くん離してー’
なになにこれは私南くんに抱きしめられてる、
あーあーどうしようと考えているのもつかの間
〈もう1回言うよ、どうして泣いてたの?〉
‘だからなんでもないよ?’
〈真梨愛さん?怒りますよ?早く言ってください?〉
‘南くんには関係ないから’
〈おい、まりあ、早く教えろ〉
え、なんか幻聴が、え、誰、誰
周りを見渡しても誰もいない、え、
まさか南くんが、嫌々ありえない
〈真梨愛聞いてんの?〉
やっぱり幻聴じゃない
‘み、南くん?なんか口調が’
〈こっちが本当の俺、で、教えろ〉
