今日は、モデル体験の授業があった。

せっかく仲良くなった子たちと回る。

1番の親友、心愛。
心愛に言われて、友達になった璃香子。
そして、初めてうちから声をかけた、澪(みお)。

この三人はうちが、春咲カンパニーの娘だって知ってる。でも、誰にも話さない。

うちは、いい友達を持った。

お昼の見学中。上に吊ってある証明がグラグラと動き出す。

心愛たちは気づいていない。

反射神経の良かったうちは、とっさに、走り出す。

心愛が「ちょっとー。うらら。どこ行くの?」とか言ってたけど、うちは何も言わず走る。

まだ撮影のカメラは回ったまま。

この撮影の邪魔は、したくない。

けど、主役の人が、死んでしまったら、この撮影は中止になっちゃう。

この作品が好きだから。うちの命を犠牲にした。

「ちょっと。君。何して……『バコーン。』えっ。」

みんなが固まる。