すべての怨みが晴らされるまで出るつもりもなかった。


だけど……。


あたしはゆっくりと立ち上がった。


「月乃さん、どうするつもり?」


「赤子を……止めに行きます」


戻って来るつもりがないのなら、あたしから行くしかない。


「あの子はあなたの敵う相手じゃないわよ!?」


「そうかもしれないけれど……元々はあたしの怨みで産れた子です」


あたしはそう言うと、リサさんを置いて協会を出たのだった……。