私。一ノ瀬由紀。29才。


7月で三十路の仲間入り…


郊外に一戸建てを建てて越してきて1年が過ぎようとしてた。



子供も手が離れ、下は幼稚園、上が小学校に通いだした頃、自宅近くにファストフードのお店がオープンする事を知り、バイトする事にした。



私には借金があったから…



4月半ばにオープン。

24時間営業のその店で私は朝から午後までの採用になった。



オープンしてからしばらくは忙しくて他の人と喋る時間もなかったけど春が終わる頃には人見知りする私でもみんなと仕事が終わると更衣室前で井戸端会議するようになってた。



私は淋しかった…

愛に餓えてた…

友達にも…

だからバイトの時間は私にとって凄く楽しい時間だった。