ひどいなんて、思わないよ。
私の方が謝らなければいけない。
いろいろ私にもダメなところはある。
けど、謝るのはやっぱり違う気がするからそれは心に留めておくことにする。
届けたいのは謝罪じゃないから。
「絵梨ちゃん、大好きだよ」
「ぅっ……ふ」
堰を切ったように声を出して泣き始めた絵梨ちゃんの背中を優しくポンポンする。
私はもう迷わないから。
自信をなくしたりも、弱気になったりもしない。
絵梨ちゃんと順平くん、そして奏汰くんが私を強くしてくれたから。
みんなの気持ちを背負って、私は私の意志を強く持つ。
もう、前しか見えない。