「悦ぶ?」
ああそうだ なんて素っ気ない返事がかえってくる。
「ああ、あの芹沢 ユズキ が部屋に入れた、あの芹沢 ユズキ を抱きしめた男だろうが」
あの 芹沢 ユズキが赦した男なんだよ、お前は!
最初っから、お前は赦されてる。
最初っから、あの隠れた緑色の眼を見た男なんだよ
「アイツは子どもなんだよ
入家 さくらみたいに何でも聞き分けがいい女じゃねぇ
だから、お姫様にはなれねぇ。
自分は平気で 嘘つくクセに
他人の嘘は受け入れねぇ。
面倒くせー女なんだよ
いちいち責められたくらいで
くよくよすんなっ!!
あんな子供のワガママに相手なんかすんなっ!!」
……芹沢 ユズキはただの子ども
彼女に 通り一変の道理道徳なんか通用しない
あんな面倒臭い 女のご機嫌取りなんかしたところで埒があかない

