「その……口付けを……」
無表情な入家君が私を睨む。
「へぇ、キスしたんですか?」
いつも男のわりには高い声の入家君が
今日に限っては、低いのだ。
「……そうです、2度目のキスを……」
「……へえー。2度目なんですか?」
「ええ、まあ……」
「最初はいつなんですか?」
「……えっと、誕生日の日にですね……」
「ああ、あの日か……」
宙を見上げる入家君は何かを思い出しているようだ。
「なるほどねえ、それで先輩、ネックレスつけてくれないわけですね?」
「……いや、それにはまた別の訳がありまして……」
「そういえば、あの男、面白がってたしなあ。」
「えっ何の話?」
「先輩が知らない話です。
それで、2度目はどこまでいったんですか?」
「……。」
「舌、入れられたんですか?」
「……。違うわ……。」
「……先輩、図星ですね?」

