秘め恋*story8~別荘で…~






次の日の朝、雨を含んだ強い風の音で目が覚めた。





ベットから起き上がって、窓から外を見ると
すごい嵐だった。



周りを囲む木々が大きく風に煽られ、揺れていた。



雨は強く窓に叩きつけるようにして降っていた。



やっぱり台風来たみたいだなぁ。
今日は大人しくここで過ごすしかないなぁ。



そう思いながら、ベットでまだ眠っている美紅をそのままにして先に寝室を出た。




もうちょっと寝かせておこう。
今日はどこも出掛けられないし、昨日も遊び疲れてるだろうし。




そう思って私は、昨日素敵なパン屋さんで買ったサンドイッチとコーヒーで先に朝ごはんを済ませた。



それから、テレビで天気予報のニュースをつけたまま部屋の掃除をしたりした。



気づくと時計の針は10時を指していた。




「そろそろ、美紅起こさなきゃ。」




2階の寝室へと上がって、ベットで寝ている美紅に声をかけた。




「美紅、そろそろ起きよう?」



「ん~…」



「美紅?」



「ケホッ…ケホッ…」



いまいち反応が鈍い美紅。
軽く咳をする美紅のおでこに手のひらを当ててみた。



熱いっ!この子、熱がある。



「美紅っ、大丈夫?どんな感じ?寒い?」



「あつい…」




虚ろな目でそう呟く美紅は、震えていた。
震えてるってことは、寒気がするのかな。


私は、毛布を取り出してきてもう1枚美紅にかけてやった。



どうしよ。
どうすればいいんだっけ。



自分が風邪をひいた時の対処法を思い出そうとするけど、一人暮らしの私はひたすら寝て治すことしかしていなかった。



最悪。もっとちゃんと勉強しとかないから。
こういうとき、自分の甘さを認識する。



そんなことより、今は美紅を何とかしなきゃ。


落ち込む自分を奮い立たせて、今しなきゃいけないことを考えた。



えっと、とりあえずタオルで冷さなきゃ。



洗面器に氷水を作って浸したタオルをぎゅっと絞って、美紅のおでこへ乗せた。




「美紅、どう?」



「きもちいい。」



「そっか。」




美紅のその一言で少しだけ、不安でいっぱいな心が軽くなった。



それから思い出して荷物を漁ってみると、体温計があった。



測ってみると、38度7分だった。
結構高い。



体温計と一緒に解熱剤や風邪薬も入ってたけど薬を飲むにも何か食べなきゃ飲ませられないし。




「美紅、何か食べれる?」



「んん。」




フルフルと首を横に振るだけの美紅。


どうしよ。食材もないし、今の美紅に食べられるものないよ。



どうしよ。
あ、そうだ。先輩に!



急いで高井先輩に電話してみるものの、一向に出る気配がない。



不安で押し潰されそうになっている私に追い打ちをかけるかのように、外の様子も一層激しさを増してひどい嵐だった。



子供を預かるって本当に責任重大なのに、甘く見てたかもしれない。



私って本当バカ。
30代にもなって、何やってんだろう。