ワクワクしながら、いつも通り仕事をこなして準備も万端!
と、思ってたら…
「えっ!?美紅を?」
『ごめん、お姉ちゃん…頼めるのもう、お姉ちゃんしかいないの~。。』
「わ、わかったよ。」
出発する前の日の晩、妹からの突然のヘルプの電話。
なんと、妹夫婦揃って風邪引き…
回り回って、1人元気な美紅を預かれる役というのが私来たというわけ。
つらそうな妹の声につい、承諾してしまったんだけど…
「旅行どうしよ…」
美紅を預かるのに、菜見子と旅行なんて行ってる場合じゃないか。
そうだ、菜見子に電話…
ーーーーープルルル。
『美冬!ごめんっ。』
「え?どうしたの?それよりね…」
『美冬~、旅行いけなくなっちゃった。。』
「ええ!?何でっ?」
菜見子からの予想外の電話。
『仕事でトラブって。
どうしても出勤しなきゃならなくなって。』
それから、菜見子はしばらく仕事のトラブルの愚痴をこぼして最後にまた謝った。
『ホントにごめん。私が誘ったのに。』
「仕方ないってば~仕事なんだから。」
『ところで、せっかく可愛い②姪っ子ちゃん預かるんだからさ~…』
「ん?」
そこで言葉を切った菜見子は、思い付いたようにこんな事を言い出した。
『島根、2人で行っておいでよ。』
「え、いやいや、ん~…いや、それは、」
私が美紅を連れて島根に旅行?
いやいや、いくら可愛い姪っ子でも子供を預かって遠出なんて…
『大丈夫よ、私も先輩に頼んどくからさ。
ほら、姪っ子ちゃんも喜ぶと思うよー。
ね、だから私の分まで楽しんでおいでよ。』
“ほんとごめんよー。じゃ、お土産よろしく”
それだけ告げると菜見子はさっさっと電話を切ってしまった。
えー…
大丈夫かなぁ。。
まぁ、でも確かに美紅は喜びそう。
携帯を片手に荷物を広げたまま、私はしばらく考え込んでいた。
そして、妹に旅行に連れていく事の許可を得て準備を再開した。
美紅と2人旅か。
ふふ、何だか楽しそう!



