沙織さんは鋭い。


でもあえて分かっていても何も言わない。


沙織さんなりの気遣いだろう。



それがなぜか私の心を苦しくさせた。

今回もわざわざ二人になってくれた。


その優しさが辛い……


その瞳が悲しくさせる。


その温かさが冷え切った心には温度差がありすぎてヒリヒリと音を立てて鳴く。



辛いっすよ。


沙織さん。


甘え方を知らない私にはちと厳しくないっすか?