「夕菜ー!お待たせ~」 あ、意外に早かった。 もっと遅くに来るか思ったのにー 「んじゃあ、行こっか」 トントンとローファーの先を地面で叩いて、後ろにいる麻衣がローファーを履くのを待つ。 「うんっ♪」 麻衣は片手で下駄箱の縁に摑まり、片手でローファーを素早く履く。 私は麻衣がローファーを履き終わったのを確認すると早々と歩き出した。