あたしのアルバムにはたくさんの写真があって。

そこには必ず、お兄ちゃんたちも写っている。

もちろん、あたしにはお兄ちゃんたちとの最初の出会いは記憶にないけど。
物心ついた頃にはいつもお兄ちゃんたちがそばにいてくれて。

上のお兄ちゃんとは12歳も離れているからか、いつの頃からか少し距離ができた。
あたしが小学校へ行く頃、もう大学生だったし。
いつからか呼び方も“お兄ちゃん”から「ひろさん」になっていて。
まぁ、なかなか会う機会もなくてそう呼ぶことも少なかったけど。

だから。

あたしはいつも“下の”お兄ちゃんを追いかけて、纏わり付いて。

お兄ちゃんもあたしのことをかまってくれて。

あたしにとって、お兄ちゃんがあたしの隣で笑っているのはごく当たり前の日常だった。