いろんなものを少しずつ。
チキンにサラダにグラタンに・・・目についたものを手当たり次第、という感じで買ったから、ダイニングテーブルの上はかなり賑やかだ。
「一日早いけど、メリークリスマス!」
乾杯、と合わせたグラスの中身は二人ともジュース。
今日は送らなくていいから飲めば?と勧めたけど、お兄ちゃんもジュースを飲んでいる。
なぜかお兄ちゃんは一言も発せず、もくもくと料理に手を伸ばしている。
なんとなく気まずくて、何か話そうと思うものの、ソファに置かれた小さなショップバッグが目に入ると心も口も重くなる。
「あ、ケーキ!ケーキも出してもいい?」
重苦しくなる気持ちに耐えられなくなって、立ち上がって冷蔵庫に向かって歩き出そうとした。
けど、お兄ちゃんがその動きを止めた。
あたしの腕を引いて。
あたしの腕を掴んだまま、お兄ちゃんも立ち上がり、あたしをソファへと座らせる。
そして自分はいつもの隣ではなく、あたしの目の前に跪く。
あっという間の出来事に訳が分からなくて、「どうしたの?」と口を開き掛けたとき、お兄ちゃんが先に声を発した。
「まゆ、もう一つ、お願いがあるんだ。」
いつもに増して真剣な、まっすぐあたしに向けられる目に射竦められて、頷くこともできない。
「まゆ、そろそろ・・・“お兄ちゃん”を卒業させてくれないか?」

