うつらふお姫様とちひさき約束


翌日のお昼休み、あたしはさおりと一緒にカフェテリアにいた。
クリームパスタをフォークに巻き付けながら、さおりはクリスマスの予定を興奮気味に話している。

「慎ちゃんとずっと一緒のクリスマスは初めてなんだー。あ、そうだ。まゆもクリコン来ればいいのにー!」

祝日の前日、テニスサークルのクリスマスコンパがあるらしい。

「んー、でもほら、辞めた人間が行くのはねぇ・・・」

あたしは曖昧な笑顔を作りながら語尾を濁す。
あれから新田さんとは何もないけど、あたしはやっぱり気まずくて、結局サークルは辞めてしまった。

「そんなの気にしなくて大丈夫だよ。慎ちゃんもまゆのこと誘って来いって言ってたし。」

「・・・そう?でも、その日、あたしママと約束があって。ごめんね。」

両手を合わせてさおりに許しを請いながら、新田さんがあたしを誘っていることにちょっと不安を覚える。
本当はママとの約束なんかないんだけど・・・ママ、ごめんね。

「つまんないのー。・・・ま、仕方ないかぁ。」

さおりは口を尖らせながらセットのサラダをつついている。
そんな姿に苦笑しつつ、ペットボトルのお茶に手を伸ばそうとしたとき、テーブルの上でスマホが震える。

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