カーテンの隙間から柔らかい光が入り込む部屋。

何度も遊びに来た部屋。

でも、一緒に朝を迎えたのは初めてだった。



「・・・おはよ、まゆ。」

ふわりと微笑んであたしを抱き寄せる腕。いつもと違う甘い空気。

「・・・おはよ・・・」

なんだろう。
すごく、照れる。
顔が、ほてる。

「まゆ、呼んで?」

抱きしめてくれていた腕が緩んで、彼があたしをまっすぐ見つめる。
目を、逸らせない。

「・・・・・・・・・・・・・」

「まーゆー?」

彼は赤くなっているであろう頬に優しく手を滑らせ、どこか面白がっているような笑みを浮かべる。
思わず目を逸らして、深呼吸。

「・・・・・・・か、ず・・・くん」

昨日までと違う呼び方。
慣れない。
恥ずかしい。

でも。

すごく幸せだ。

「うん。頑張りました。」

満足そうに笑ってゆっくりキスをする。
抱きしめ合って、体も心も温かくなる。

キリリと寒い冬の朝の始まり。

あぁ、今日はクリスマス・イブだ・・・