「ふーん。今日は、そのお友達は一緒じゃなかったの?」
うん、と頷く。
さおりとは授業で一緒になることも多いけど、今日は一緒じゃなかった。
「そうか。で、あいつがあんな風に迫ってくるのは初めて?」
「うん。」
新田さんは何を考えているんだろう?どうしてあたしのことなんか・・・?
「他にはなにもされてないよな?」
「・・・うん。」
さおりのことは好きじゃなくなったんだろうか?
「まゆ?」
「・・・・・・・」
新田さんの告白を思い出して考え込んでしまう。
お兄ちゃんは怒ったようにため息をついて、ぽんぽんと頭を撫でた。
「とにかく。あいつと2人きりになるな。それさえ気をつければ何か仕掛けてくることないと思う、あぁいうタイプは。」
新田さんがどんなタイプだと言うんだろう?あの短時間でお兄ちゃんに何がわかるんだろう?
でも。
そもそも新田さんと2人きりになるようなことはないはずだ。
いつもはさおりと一緒だから。
今日はたまたま。
新田さんは、きっと、あたしをからかっただけに違いない。・・・そう思おう。
お兄ちゃんの言葉に素直に頷く。
「よし。」
お兄ちゃんはさっきより少し穏やかな笑顔であたしの頭をまたぽんぽんと撫でた。
「送る。」
お兄ちゃんはそう言って立ち上がって、あたしに手を差しのべてくれた。

