はぁ・・・そういえば、朝の占いは最下位だったな・・・。
目の前のテーブルに広がる茶色の水溜まりを呆然と眺めてため息が出る。
水溜まりの一端は流れ落ちて、スカートの色を変えている。
「加藤さん、ほんっとにごめんね?」
「大丈夫ですから、もう、気にしないでください、新田さん。」
お昼のピークを過ぎたカフェテリア。
午後の一コマが休講になって、ただなんとなくここに座って1人でお茶をしていた。
ぼーっとしていたあたしも悪い。
後ろを歩いていた集団がぶつかって、あたしは持っていたプラカップを落としてしまった。
その集団の中にいて、あたしに直接ぶつかったのが新田さんだった。
新田さんは、大学に入って仲良くなった友達、本田さおりの彼。
さおりに誘われる形で入ったサークルの先輩でもある。
さおりと新田さんは高校時代から付き合ってるって、初めて会ったときに教えてもらった。
「いや、だって、コーヒーじゃ染みになっちゃうよ。」
どこからか借りてきた布巾でテーブルの水溜まりを片付けながら、新田さんは足に張り付くスカートを申し訳なさそうに見る。
「すぐ洗ってみます。あ、でも、テニス・・・」
あたしはあたしで、手持ちのハンドタオルでスカートを叩く。
いつの間にかすっかり片付いたテーブル。
「っ!すみません、全部片付けさせちゃって。」
「いやいや、オレが悪いんだし。サークルはいいけど、その状態でお家まで平気?」
目の前で「ごめん」と手を合わせ、再びスカートを見る。
秋らしい気候になってきたけど、晴れた昼間ならスカートが濡れているくらいでは寒さは感じない。
確かに、この染みはちょっと目立つけど・・・

