これは、、、
私の最期の物語




皮原第二中学校二年四組…
このクラスに編成されたのがすべての始まりだった。

友達なんていなくていい

私はそのときそう思っていた。
リア充だなんだと騒ぎ立てる女子共も
まだまだ幼稚な男子共も
わざわざ仲良くする価値が見出せなかった。

皆、集まって騒いで。

ばからしい。

私はそう思っていた。
好きな人なんていなかったし、作りたくもなかった。

その時までは。

出席番号順のその席で、隣になった人。
藤崎秀。
見るからにイケメンというわけでもなければ、特別頭がいいわけでもない。
一瞬でもピンと、いや、キュンときてしまった自分を否定したくなった。
でも、どうせ男子なんて幼稚で、そんなの好きになったりするなんて、大っ嫌いな女子共と同レベルじゃん。
《勘違い》
なんだ……私はそう思いたかった。
人なんか好きになっても何もいいことなんてない。
薄暗い家庭の中で、それだけは、学んできたはずだと思っていた。

藤崎君は、すごく優しかった。
根暗で、友達なんて一人もいない私にも話しかけてくれたし、言葉の一つ一つに《愛》があるような気がした。だから、あの幼稚な男子共とは数段も上の人間…
考えて行くうちに、やっぱり私は藤崎君のことが好きなんだろうな。という考えが確信に変わっていった。

とはいえ藤崎君も、あの忌々しい幼稚な男子グループとの付き合いもあるわけで。
当たり前だよね、そのグループがクラスの殆どを占めているんだから、付き合いがないわけないのに。
でも、好きなんだよね。
何故か、と聞かれれば答えられる自信はないけれど。