桃色先生。

「にーたん大丈夫ぅ?」

あたしは小さかったけど、兄貴が心配だった。

叩かれた頬は赤く腫れ上がっていた。

兄貴は変わらぬ笑顔で

「大丈夫だよ。」って言って頭を撫でてくれた。

痛いはずなのに

悲しいはずなのに

兄貴は泣かなかった。