「大丈夫ですよ」

「顔上げてください」

「俺たちの顔を見てくださいよ」

「蒼竜さんのこと、殺そうとか恨んでるとかいう顔の奴いますか?」


その言葉に辺りを見回すと、みんなが笑顔だった。


「みんな、蒼竜さんを責めてなんかいませんよ」

「みんな、生きてるんですから」

「それもこれも、蒼竜さんが命がけで俺らのことを守ってくれたからですよ」


『み…んな…、ありが…とう…!』


「な、心配ねーだろ?」


『うん』



「呼ばれず飛び出てジャジャジャーーーーーン!!!

ソラナ参上つかまつルー!」


「遅れましタ!ごめんなさイ!」


そんな能天気な声と共に、ソラナとリュタが扉からぴょこんと姿を現す。


『あ…』


思わず、春希の服の袖をつかみ嫌そうな顔をする莉茉。