それは、ドアの前で泣きじゃくる結翔だった。
「おねーちゃんなんか、大っ嫌い!!」
泣きながら走って出て行こうとする結翔。
『結翔っ!』
それを慌てて捕まえる莉茉。
そして、ぎゅうーっと抱き締める。
『結翔!
ありがとう…!
生きててくれて…ありがとう…。
そして…ごめんね…結翔。
苦しめちゃって…傷つけちゃって…』
そう言いながら、悲しげに結翔の体やおでこにある絆創膏や包帯を優しく撫でる。
『おねーちゃんが…守るって言ったのに…守れなかった…。
結翔の体に傷つけちゃった…。
ごめん…ごめんね』
必死に流れ出る涙を止めようとする結翔を見て、更に強く結翔を抱き締める。



