蒼竜の瞳から涙が落ちる。


落ちても何も変わらない。

動かない。


落ちていたナイフをまた拾う。


『そっか…。


じゃあ、俺もあとを追うよ。

仲間のいないこの世界には未練は…』


…春希……くん。


…最後に君が思い浮かんだのはどうしてなのかな?



…やっぱり、君はずるい人だね。



フッと笑いながら、ナイフを喉元に近寄せる。


…春希くん……。





ドサッ