音の先には壁に寄っ掛かり、こちらを見てくる夜斗。 「そろそろ俺の莉茉を返してくれない? ってか、返してもらうよ。 悪化でもしたら君のせいだからねー」 そういうと、すぐに莉茉を連れて去って行ってしまった。 『信じて…いいの?』 そんなかすかな言葉が発せられていたことを誰も知らなかった。