『…そうやって……


夜斗から莉茉を離そうとしてるの?


夜斗がそんなに嫌い?


莉茉の幸せを壊そうとしてるの?


莉茉をまた騙すつもり?』


莉茉の言葉に思わず拳を壁に打ち付ける。


ガンッ


「なんでだよ!!

なんで、信じてくれねーんだよ!!


お前は今幸せなのかよ!?



俺は…!


伊吹 莉茉が好きなんだっ!


総長だからじゃない、蒼竜だからじゃない!


莉茉のことが好きだからっ!」


『…』


「なぁっ!なんか答えろよっ!!」


何も答えずうつむく莉茉の肩を揺さぶる。



コンコン


『っ!』「っ!」