放課後



『やっと…終わった…』


「よーし、帰るか〜!莉茉!」


疲れ切った顔をしている莉茉に春希が笑顔で声を掛ける。


「何を言ってるんですの!?

蒼竜様と一緒に帰れるのはこのわたくしだけよ!?!」


そこへ愛里須が割り込む。


「なに言ってんの?
莉茉に嫌われてるのに?」


「嫌われてないですわ!
ただの強がりですわよ!

蒼竜様はそんなところもあるから…好きなんですわ…ポッ」


愛里須はウットリと顔を赤らめながら莉茉を…いや蒼竜と言うべきか…を見つめる。


『…ゾワッ』


「ほーら、拒否反応!
残念だったな!」


「なんですって!?
あなただって、さっき蒼竜様から手を払われてたじゃない!」


「うるさいな!
でも、俺の方が長く莉茉といるし!」