「死んだフリとか見苦しいぞお前」
言葉にピクリと千暁が反応した瞬間、夜斗が軽く千暁をボコる。
「…うそ…だろう……!?
ばれてないと…思って…たの…に…」
とうとう、千暁が動かなくなる。
『おぉ……』
ふぅ…と息をつくと、汚れた体をはたく夜斗。
『あ、ありがとう』
莉茉は遠慮がちに夜斗と距離を取りながら礼を言う。
「おいおい、助けてやったのに怖がるとかなんだよ笑」
夜斗は苦笑しながらまた手をハーフパンツに突っ込む。
『いや、だって…まぁ…その…うん』
「いや、だから何なんだし笑」
前の喧嘩大会の時のような殺気は今のところ見えない。



