ニヤニヤしながら、莉茉を壁に追い詰め、腕を急に掴まれたかと思うと上で押さえつけられる。


『っ!?

ふ、ふざけないでよ。
邪魔、離して』


「勇ましいなぁ。

莉茉先輩…いくら暴走族の総長でも…怪我してたら俺らに勝てないでしょ?」


『っ…お前ら気付いてて…言ってんのか…!』


「当たり前じゃん、流石に無防備に元気な莉茉先輩に近づくわけねぇよ」


「おぉー!千暁、積極的〜!」


千暁と呼ばれる男子は莉茉の首筋に触れる。


『っ!離してっ!!』


ゾワリと体が拒否反応を示す。

本当だったら今頃は足蹴にしてたはずなのに…足が動かない。


…なんで、怪我なんか!!!