3回戦


『もう、準々決勝じゃん…。

つまんない…』


また、体育館でストレッチをしていると



ドンッ


誰かがぶつかってくる。


『いってぇ…。また不戦勝?』


ふと蒼竜になってその誰かを見ると沙耶だった。


『なんだ、沙耶か。

大丈夫?』


蒼竜がそっと沙耶に手を差し出すと、沙耶が手を取る。


「きゃあ♡今の見た!?」

「見た見た!蒼竜様、紳士!」

「かっこいい!羨ましいわ!桜水先輩!」

「幼馴染にあんなかっこいい先輩がいるなんて…!」


『ったく…うっさ』


蒼竜はサッサと沙耶を立ち上がらせる。