「あれ?蒼だけ?」
雪崩れ込んでそのまま床に腰を下ろしたままの蒼麻の周りに散らばる荷物を拾いながらそう寛人が首を傾げている。
「いや、デパートでた時までは一緒にいたけど逃げてきた」
心底嫌そうな顔をしている蒼麻を見て苦笑い気味の寛人はどういう状況だったのか理解したらしい。
何とも言い難いその表情は、置いて自分だけ逃げてくるなと言いたげな表情でもあって仕方がないっちゃ仕方がないと諦めているような表情でもある。
なんてコーヒーを飲みながらそんな事を思っていれば。
「おい、蒼麻。てめえ勝手に1人で行くんじゃねえよ」
座り込んでいる蒼麻の真後ろにあるドアからまた1人現れた。
口調からして蒼麻と一緒に買出しに行ったが置いていかれた方だというのがわかる。
蒼麻と寛人に向けていた視線をそのまま上へずらせば。
「…っ」
な、んで……、
何で、貴方がここに、いるのっ…?
