「……」
教えられるところまで全て話し終えたとき匡ちゃんは何も言わず、暫しの沈黙が流れた。
私の行動に匡ちゃんが納得してくれるかわからない。
もしかしたら怒られるかもな…。
「…今、アイツらは?」
「わかんない。けど、きっと大丈夫」
言い切った私を少し吃驚した顔で見たけど直ぐに顔をクシャッとして「そうだな」って笑った匡ちゃん。
「怒んないの?」
「誰を?」
「私を」
「なんで?」
「勝手に自分で決めて周りに迷惑かけたから」
そんな事かって顔をする匡ちゃんだけど、私にとってはそんな事じゃない。
この決断が周りにどれだけの迷惑をかけるかなんてわかってたから相当な罪悪感があるんだ。
「何があったのかは知らねえし深入りするつもりもないけど、その決断下すのに相当悩んだんだろ。悩んで悩んで出た結果が今のお前なんだろ。それなら俺がとやかく言う資格はねえよ」
「…っ」
「”今しかないんだからやりたいことはやれ”っていつも言ってただろ?お前のやりたいようにやればいい。辛くなって助けて欲しかったらここに来ればいい。まぁ毎日来るように強制させてやりたいくらいだけど」
最後のは聞かなかった事にする。
「…っありがと」
「おう」
そう言って右手で鼻の頭を触る匡ちゃん。
