「わかった。けど、週4で来い」




コイツ、今の私の話聞いてたの?


聞いてたくせに「わかった」?

いやいやいや、何処が。




何一つ解決していませんけど。






「だから此処にいても暇するだけだって言ってるでしょ」



「心配するな」





不機嫌オーラ丸出しの私を口角を上げ訳あり笑顔で見てくるアイは堂々とそう言い放つ。




心配するなと言われましても過去2度に渡ってただ時間が過ぎるのを待つという無駄な時間を過ごしてきた私からしたらそんなの信用できるわけ無い。










「そこにあるゲーム機、いくらでも使え。
飽きら下の奴らに遊んでもらえ」





ほら、つまらなくないだろう?とでも言いたげな表情を今度はどうしようもなく捻り潰したい衝動に駆られる。




遊んでもらえって、私はガキか。



そしてあくまであんたらは私の相手はしないわけか。




別に相手して欲しいなんてこれっぽっちも思ってませんけど、さっき下の子達には無理して私と仲良くしようとしなくていいとか言ってたくせに、私が暇してるから遊んであげろとか矛盾しすぎでしょ。









「此処はお前が思ってるより良いとこだ。いつかは楽しいと思うようになるから心配ない」









此処が色んな意味で良いところなんてことは部外者同然の私でさえわかってる。


そして、いつしかその場所が自分にとっての生き甲斐でその場にいるだけでも楽しいと思える場所である事もわかってる。

















わかってるからこそ、拒絶するんだ。



最後の壁を壊されないように、取り払ってしまわないように、彼等の手を拒むんだ。








そんな事情彼等が知るわけもないし知られるわけにもいかない。








頭ではわかってる。

これ以上コイツらと一緒にいたらダメだって事も






コイツらをいつか裏切ってしまうことになる事も。







「はぁー、わかったよ」





それなのに。






此処に通うことになってしまった以上は、コイツらと関わらなくてはいけない。



せめてあと1年だけ、、、



自由でいたい。





「週4で来ればいいんでしょ」







そう思い言い訳を並べる私はあの頃のまま、ずっと弱い私のままなんだ。




どんなに強がっても所詮私も人間でしかないんだ。






「人間だから仕方ない」って言い訳して、自分で決めた「孤独」から逃げているだけなんだ。


























「…ごめん。まだまだ約束を果たせそうにない」






『強くなれ』と言う貴方の言葉が身体中に響く中、呟いた声は彼等の耳には届かない––––––––––––––。