紅〜kurenai〜






90%の確立を一気にひっくり返された事にも驚きだが、あんなに私のことを毛嫌いしていた蒼麻と加賀が何故反対の意を示さなかったのかが不思議だ。





あの屋上のことがあるのか、斜め前に座る加賀が私に言った。





「決してお前を認めたわけじゃない。アイが賛成したから俺も賛成しただけだ。それ以上でもそれ以下でもねえ」




相変わらず鋭い目つきでそう言われるが、別に私だってあんたに認められたいだなんてこれっぽっちも思ってない。



そして加賀に続くように今度は蒼麻が言った。



「興味ない。」




と。




それに、私もそっくりそのままお返しした。「興味ない」と。心の中で。






あーあ。一番関わりなくなかったのに。



一番関わってはいけない人たちだったのに。




なんで後悔したって今更遅いけど。









なんて思ってたら、悠麻が付けっ放しにしていたテレビから今の時間に放送したって意味ない今日の占いが聞こえてきた。





『……、12位、乙女座』




ああ、通りで今日1日最悪なわけね。




占いなんて信じる柄じゃないけど、今日ばかりはラッキーカラーとラッキーアイテムを見とけばよかったと後悔したのは言うまでもない。