紅〜kurenai〜






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「今日が最後だな」




ただいまの時刻


––––––––––––9時5分



本来なら私は今頃は体育館で体育座りをしているところなのに、何故か理事長室のソファーに座っている。


いや、座らされている。





そしてアイと全く同じセリフを目の前で呟くコイツはハッキリ言って教師失格だと思う。



「それよりも何で私がここに連れてこられなきゃ行けないの?皇くん」




てか、今日終業式だから式に出なきゃダメなんじゃ––––––––



「おー、来たか」


キッチンの奥から顔を見せたこの学校の理事長はきっと今まで寝ていたんだろう。




「ごめん、質問変える。教師と理事長が式に出なかったらマズイんじゃないの?」



ここに連れてこられる理由よりも式に出なくてもいい理由の方が気になる。




「あー大丈夫大丈夫」



皇くんの隣に腰を下ろした理事ちょ–––匡ちゃんが呑気な口調で言うが私はその”大丈夫”の根拠を知りたいわけであって、そんな謎の自信から出てくる”大丈夫”は受け付けてないし聞きたくない。



「…馬鹿らし」



ここに居るのも馬鹿らしくなってきた優等生の私は立ち上がり終業式が行われているであろう体育館に向かうため理事長室を出ようとしたところで





「ちょ、話します話します!!話しますから待ってください!!」



皇くんの声と腕に引き止められた。



初めっからそうしとけば良かったのよ。


中々学習しない2人に思わずため息が出る。




「手短にお願いね」



再び元いた場所のソファーに座ると私は何て心が広いんだろうか。






「単刀直入に聞く」




私が座ったのを確認すると、真剣な目をして纏うオーラを一瞬にしてガラリと変える2人。




その2人には教師なんて面影は一切なく、あの頃の2人。



そのオーラと声色は一切衰えるとこなく相変わらず健全で思わず苦笑いしてしまう私。




そしてこの目とオーラは私が最も嫌うもの。






この前は、何も聞かなかったのに皇くんがいるからって…。



本当、タチ悪い。