「–––––っ」 初夏の季節の夜だってのに。 何故か少年の目には異様な景色が映る。 目の前に綺麗な桜が可憐に舞う光景が広がる。 外れたフードから出てきた男の髪は ”薄いピンクのメッシュに漆黒の髪” 「––––––––––紅龍…?」 少年の呟きは、夏の夜風に乗って消えていった。 「こっちにも広がってるのか」 桜色の髪をした男の耳にはシッカリと届いていた。