《サクラ side》
「何でいるの」
目の前に現れた予想外の人物に思わず顔を顰める。
それもそのはず。
いつも通り、学校に間に合うギリギリの時間に家を出てエントランスを抜けて外に出た瞬間、「おい」だなんて声をかけられたと思ったら昨日の彼がいるんだもの。
「危ねえだろ」
私が言えることじゃないけどコイツも…
アイも口数は少ないほう。
けど、言いたいことは流石に私も馬鹿じゃないからわかる。
まさかとは思うけど私がいつ出てくるかもわからないのに待ってたの?
そんな視線を送れば、「なんか問題でもあるか?」なんて顔で見つめられてしまう。
……コイツ馬鹿なの?
別にその優しさは有難いけど、私にとったら迷惑でしかない。
その事がどうもコイツら、所謂不良って奴らにはわからないらしい。
それに、転校してきてから毎日ここを通ってるんだから流石に慣れてきてる。
危険な事に巻き込まれることなんて一度もなかったんだから。
何て言ったってどうせ聞く耳持ってくれないのはわかってるし「何かあったらどうするんだ?」なんて聞かれるオチは既に把握している。
別に、たとえ万が一、巻き込まれたとしても怪我することもなければ拉致られる事なんてきっとない。
……120%ないと言い切れるくらいに。
