その後も順調に自己紹介が終わった。

それにしても、あのイケメン3人すごいな...あの3人が自己紹介する度に、女子達の黄色い歓声がすごかった...
「じゃあ、今日はもう下校だから明日から頑張れよ~」
「「さよーならー!」」
みんなが一斉に教室を出て行く。
「美羽!涼くんに声掛けてみたら?」
麻優ちゃんに言われて今朝の事を思い出す。
そういえば、今朝の事をちゃんと謝りたいな...涼くんはまだ帰る準備をしてるし、思い切って声を掛けてみようかな。
「あ、あの!榎谷くん!」
「……なにか用ですか?」
「えっと、その……」
私がなかなか話を切り出せないでいると...
「おーい涼!早く帰ろーぜっ!」
金髪イケメン、一翔くんが来た。
「ちょっと待って。話があるんだって。」
涼くんは私の話を聞いてくれるらしい。
「井藤さん?あぁ!美少女って噂の!どうもどうも!」
え?美少女って...私が?
「……えっと、、」
私が反応に困っていると...
「あ、ごめんごめん、えっと俺一翔って言うんだ。一翔でいいよ!それで、井藤さんが自己紹介してる時に、男共が噂してたわけよ。美少女だーって。」
「あ...ありがとうございます、一翔....くん」
いきなり呼び捨ては恥ずかしいから私は君付けをする。
「ハハハッ緊張してる?まあ、まだ初対面だもんな!無理もないか!」
「はい……?」
ノリが分からない...
「えっと、この子男子慣れしてないんです。自覚なしの天然でして!すいません~(笑)」
麻優~~!!救世主だ!
「おっ!こちらも美女!麻優ちゃんだよねー」
「はい!あ、あの良ければ連絡先とか、交換しません?」
麻優は一翔くんを狙っているらしい。いきなりアピールしてる...すごいな。。
「あっ!そういえば、榎谷くん、今朝のことなんですけど...」
涼くんに話があることをすっかり忘れていた。
「……今朝?」
涼くんは覚えていないらしい。
「えっと、私がよそ見しててぶつかっちゃって……すいませんでした!」
思い出してくれたかな...?
「……あぁ。あの時の。いや、大丈夫。」
「それなら良かったです!」
ふぅ、一件落着!
「……あの、さ。」
……?涼くん、何か用かな?
「はい?」
「オレ達も、連絡先、交換...しない?」
……!?う、うそ、涼くんから言ってくれるなんて...!
「ぜ、ぜひ!!」
そうして連絡先交換を終えた。
「じゃ、また明日。」
「は、はい!」
「じゃあ、またね~美羽ちゃん。」
なんだかんだで、私は一翔くんとも連絡先を交換した。
「はい。また明日。」
「美羽!涼くんとイイ感じじゃーん!」
!?いやいや……
「そ、そんなことないよ~!」
「照れなくてもいいのにぃ~♡ま、いいや!私たちも帰ろっか!」
「うん!そうだね」
ガラッ バタン