ガラガラッ
「あっ!美羽おかえり〜遅かったね?」
まだ担任は来ていない...。
なんとか間に合ったみたいだ。
「ちょっと色々あってね…。アハハ...」
私は力なく笑う。
「それより、あそこ見て!」
麻優が指さした先には、ひときわ目立つ金髪イケメンと、カワイイ系の茶髪イケメン。そしてもう一人……
「ああぁーー!?さ、さっきの...」
さっきハンカチを拾ってくれたキンモクセイ男子がいた。
「美羽?どうしたの?」
「い、いや...なんでも...あの人達名前なんていうの?」
「えっとね〜金髪イケメンが高原一翔くんで、茶髪イケメンが熊野卓斗くんで、黒髪イケメンが榎谷涼くん!」
「へ、へー。そ、そうなんだ...。」
榎谷涼くん...すごく爽やかな名前……
「気になる?」
「へ?だ、だれを?」
麻優が急に聞いてきて焦った……。
「涼くん。」
!?図星だ……。
「なんで分かったの!?」
「そりゃあ、見てればわかるよ〜。ずっと涼くんばっかり見てるもん。でも良かったじゃん!席、隣で。」
……へ?
「い、今なんて言った?」
「だから、席がと・な・り!」
...ウソ。
「うそぉおおおお!!」