記憶がフラッシュバックする。





嫌だよ…。





「っ!嫌ぁぁぁぁ!」





訳が分からなくなって、叫んだ。





叫んだ途端、開いたドア。





「朱鳥!!」





誰かが入って来て、強く、強く抱き締めてくれた。





あっ…。





私、この匂い知ってる…。





「………きょーた。」





そうだ…。





叶汰の匂いだ…。





「朱鳥、大丈夫。大丈夫。」





リズム良く背中を





トントン トントン





って叩いてくれる。





うっすら目を開けたら、さっきまで敵意剥き出しだった未稀夜が、心配そうな顔で私を見てる。